中学校・高等学校向け音楽鑑賞会
声楽と室内アンサンブル(弦楽器+木管楽器)
本格的なバラエティーコンサート
【ワークショップ】 ベルカント歌唱法・アクート唱法の原理と実践 16世紀後半か18世紀かけてイタリアを中心にヨーロッパで活躍したカストラート(男性去勢歌手)から始まり、ロッシーニに至るまでの「超絶技巧を駆使し、華麗で自然な歌唱」を追求した初期ベルカント時代。その後ヴェルディの作品などで感情の高揚を表現する為にアクート唱法(ファルセット音域まで実声で力強く歌い上げる歌唱法)が多用化され始めた第二期ベルカント時代。 特に習得が困難とされるアクート唱法の原理と歌唱法に関するワークショップです。同じ発声法でも初期ベルカント唱法を規範とする合唱の発声法とは異なりますが、いわゆるイタリア・オペラの声の魅力と発声法についてご理解いただける事と思います。合唱コンクールやコーラス部などの活動にお役立て頂ければ幸いです。 発声法に関する関連サイト →→→ 【ベルカント・アクートの原理と実践】もご参照下さい。 |
【アクート唱法とは・・・】
驚異的に高音域を広げるアクート唱法とは・・・言うなれば喉を「開ける」事と「閉じる」事を同時に行う事です。これは日常生活における声帯の振動(会話)とは全く異なります。ジラーレ・キューゾ・パッサッジョ(呼気の通貨)のバランスから生まれます。 それを声の操作で取り繕うとすればする程、換声点(パッサッジョ)が際立ち、アクートは遠くなってしまいます・・・、従って苦し紛れのアペルト(開き声)か真逆の力尽くの喉声・・・もしくは最初からファルセット擬きの誤魔化し・・・になってしまうのです。 イタリアのコンセルバトーリオのヴォカリッツィ(発声練習)は所謂古典ベルカント唱法です。これは女性歌手には有効ですが、男性歌手が学ぶべきはアクート唱法です。 演奏 アンサンブル・ヴォッリオ (国分博文 Br) |
実際には対極にあるこの二つの歌唱法を「ベルカント唱法」と言う概念で一括りにしてしまった日本の声楽教育がもたらした弊害はあまりにも大きい・・・ 喉を「開ける・広げる」はベルカント唱法です。アクート唱法はその逆です・・・前提としてパッサッジョ域では開けてはいけません。開けていてはアクートにはなりません。閉じた状態の声帯の間を呼気を通過させて鳴らす。会話や胸声歌唱による声帯の振動とは全く異なったプロセスから成り立つ歌唱法です。 【ベルカント唱法】 パッサッジョ域でジラーレすることにより胸声から頭声への移行がスムーズに行えるカストラートや女性歌手の歌唱法。 18世紀、第一次イタリアオペラの全盛期に君臨したカストラートの歌唱法の流れを汲む歌唱法と考えられます。そしてその歌唱法は女性歌手によって受け継がれてきたようです。 【アクート唱法】 そして古典ベルカント唱法に遅れること150年(推定)、19世紀半ばに現れたヂュプレの頭声を使わないドラマチックな歌唱が聴衆の心を捉え、カルーゾ以降、イタリアオペラの主流となっていったようです。 換声点の顕著な男性歌手は、パッサッジョ域でジラーレしてもファルセットにしかならないため、もうワンステップが必要になります。これがキューゾです。要するに喉を「開く」「閉じる」を同時にやる様なものです。ベルカント唱法よりも更に高い技術が求められます。 そして最も大切なのがアッポジオ(支え)です。この支えが無いが故にパッサッジョが栗くて開けてしまったり、逆に力尽くで飲み込んだ強烈な喉声になってしまうのです。要するにどちらも喉声になってしまいます。 そして何より根本的な原因はアクートを声の作為で行おうとするところにあります。アクートは地声の操作からは生まれません。胸声の延長では無いという認識から始めることが大切です。 アクートは胸声とは全く異なる増幅された響きと感情の高揚を表す強烈なビブラートが特色です。録音してみると・・・いくらピークを抑えても振り切れてしまうほどです。また表示される波形(声紋)も胸声の波形とは著しく異なります。 |
【テナーバージョン】 #G〜highC 【テナーバージョン】 |
〜オープニング〜 グラナダ(テノール) 〜ストリングスの魅力〜 アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク 第一楽章 オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」 間奏曲 〜ピアノ独奏〜 幻想即興曲 〜オペラの楽しみ〜 オペラ「トスカ」より 星は光りぬ(テノール) オペラ「トスカ」より 歌に生き、愛に生き(ソプラノ) 〜楽器紹介〜 チャルダーシュ(バイオリン独奏) メヌエット(フルート独奏) だんだん小さく(クラリネット) 白鳥(チェロ独奏) 〜日本のメロディー〜 ふるさとの主題による変奏曲 |
ラ ラ モーツァルト マスカーニ ショパン プッチーニ プッチーニ モンティ ビゼー シュライナー サン・サーンス 岡野 貞一 |